今思えば本当に恥ずかしい話 パート3 最終章
いつも読んで頂きありがとうございます。
またまた前回からの続きです。
飛ぶ鳥を落とす勢いで成果も出し、スタッフもまとめ上げている自負があるところへ2年目女性スタッフからの相談でした。
「店長。私、本店に戻りたいです。ここで仕事してても楽しくないし、技術も勉強になりません。」
私はこの言葉を聞いて愕然としました。更に追い打ちをかけるように「以前ここに来た先輩や同期も同じようなことを言っていたので、来ること自体不安だったのですが。」
このような言葉を、言い放つように言われたのなら私も強く反発して「生意気言うな。戻りたいなら戻れ!」と言い返していたことでしょう。しかしこのスタッフは言いにくそうに申し訳なさそうに切り出したので、余計にハンマーで頭を叩かれたような衝撃を受けた思いがしたのでした。
「俺は何をやってきたのだろう」と知らず内に自分に語っていました。
振り返ってみると私の信念は、スタッフみんなにやり甲斐や生き甲斐を感じてもらうには、何が何でも売上目標の達成こそが唯一の方法、成功体験しかない、と思ってました。
スタッフは皆、自分のやりたいことや楽しいことしかやりたがらない。でもそれだけをやらせていては皆に達成感や成功体験を積ませることが出来ない、ここは鬼になって皆に同じ方向を向かせていくんだ。それで言うこと聞かないやつはやるようになるまで徹底的に言い聞かす、胸倉掴むことなども辞さないリーダーシップだったのです。今思えば本当に恥ずかしい話です。
振り返れば、人は一人ひとりやり甲斐も生き甲斐も違います。年齢やキャリアも違えば将来の身の振り方や人生設計も違います。そんないろいろな人を同じ手法で「やる気」にさせようと考えていたこと自体おかしいのです。
今思えば間違ってたなと思うこと
1、すべてにおいて預かっていたスタッフを自分より下の人間と見ていたこと。店長は全知全能の神のような存在で、皆を導いていくことに存在意義があると思ってました。
2、そのためスタッフは私がやれと言ったことをやってれば間違いないという変な自信を持ってしまった。また私自身それを仕事と思っていました。
3、共に働いてくれていることへの感謝がほぼない状態でした。ましてや思いやりのかけらもなかったのではと思います。
これを読んで下さっている皆さんには、私と同じような失敗をして欲しくないという思いでこの話をさせて頂きました。
中には店長としてそれは当然の行動ですよ。と言ってくれる人もいます。しかし私自身はこの出来事をきっかけにリーダーシップをとることが恐ろしくなってしまい、自信を失ってしまいました。多くの人財も辞めさせてしまいました。立ち直るにはかなりの時間を要しました。
人は自分がやられたら嫌なことも人には平気でやれることがあります。特に正義を背負っている時は。
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