美容師の『味』 ~美容技術講座~ パート2

いつも読んで頂きありがとうございます。

技術においてとても重要な要素は『理論(各技術の科学的理論とテクニック理論)』と『実技』の2つです。

『理論』だけ理解していても毛髪をイメージした通りに動かせませんし、『実技』が正しく出来ても『理論』がしっかり理解していなければ応用が利かず、この場合も自在にどんなケースでも毛髪をイメージした通りに動かすことが出来ません。『理論』と『実技』この2点が同じくらい重要なことは是非ともご理解ください。

まず今回は『実技』のお話をしていきます。

『実技』で最も大切なことは何だと思いますか?

施術時の立ち位置?フォーム?手指の動き?

これらももちろん大切ですが、

1、出来上がりのスタイルイメージを明確に捉えている。です。そして

2、どのセクションが、出来上がりスタイルのどの箇所を作るのかを理解する。

3、そのために効果的なテクニックが選択できる。

4、それを行うための正確な立ち位置、フォーム、手指の動きができる。

以上が『実技』を行うにあたってまず取り組むプロセスとなります。

なので練習する時もこれらのどの過程が欠けていても効果的な上達は見込めないことをご理解ください。

これらの話から考えると、例えばブローの実技練習においては出来上がりのスタイルをウイッグまたは4方向からの画像の提示を受け、自分で『理論』と連動させて考え、施術して元のウイッグや画像と寸分たがわぬ『スーパーコピー』(=ボリューム位置やその上、下の形、毛流れに至るまで全く同じ)が何度も作れるようになったらある程度マスターしたと言えるのでしょう。

『実技』においての体の使い方に関してひとつだけお伝えすると、自分の体を道具と思って正しく使う事が出来ると上達も早いのは確かです。

道具は正しく使わないとその良さを生かせませんよね。包丁もはさみもそしてほうきと塵取りだって一番効率よく使える方法があります。

自身の体をそれらの道具と同様、目的のために正しく使う事を大事にしてください。そのためには、

1、施術する箇所と体が正対すること。正対=施術する面と左右のつま先を結んだ線、左右の肩を結んだ線が平行になるようにすること。

2、施術する箇所のラインと左右の肩を結んだ線が平行になるようにすること。

3、上下が必要な場合は利き手と同じ側の足を半歩後ろへずらして、膝で上下すること。決して腰や背中を曲げて行わない。※美容師生命を短くします。

4、施術する箇所と自分の体の間に、自分の体一つ分の厚みの空間を設けること。

以上を身につければ、誰が見てもプロらしく上手に行っているように見た目もなります。

技術のテストの審査をするときなどは、上記のことが守られてない人の出来上がりを見るとほぼ間違いなく課題と違う出来上がりになっています。体を道具として上手く使えなかったんだよね。

お寿司屋さんの大将の握りさばきが寿司の『味』の決め手となるように、美容師の仕事中の姿勢、フォームも「上手さ」のうちですよ。

私も師匠からよく指導されたなぁ。

では次回も続きをご期待ください。じゃあね。

失敗続きのおじさん美容師のもしかしたらためになるかもしれない話

名古屋 栄の日置美容室で40年以上美容師を続けている田中隆史の元気⁉︎になるブログです!今、言っておきたいこと、気になってることをお伝えしていきますね。よろしくお願いします。

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