『真実の瞬間』

いつも読んで頂きありがとうございます。
皆さんは『真実の瞬間』という言葉をご存知ですか。
この言葉、もともと闘牛士が牛に対してとどめを刺す瞬間のことを言うそうです。
1980年代にスカンジナビア航空という航空会社の新たな経営者になったヤン・カールソンさん。この時若干39歳。
この方が長年赤字続きだった会社をわずか1年で黒字に転換し更に大きく成長させた時に社内でのスローガンの言葉としてもとても有名な言葉なんですよ。同名のタイトルでビジネス書としても当時ベストセラーになりました。

真実の瞬間=顧客はスタッフと対峙するわずか15秒で次もまた利用するかしないかを判断する

ということです。
特に飛行機に乗っている間の全ての時間で顧客は満足か否かを感じるのではなくスタッフが応対、あるいは対峙するほんの数秒の瞬間に顧客満足の判断を行うというのです。
なのでお客様と接する瞬間を大事にしましょう、という単純なお話ではないんですね。

このお話の要点は、日頃からお客様と直に接する現場スタッフが真心をもってお客様と対峙出来るようにする社内環境づくりが出来た事に注目すべきなのです。

「真実の瞬間」が大切だから現場でそのように対応するようスローガンを掲げても現場スタッフがそのようにお客様に対応できるわけではありません。

もっとわかりやすく言うと、親が口うるさく子供をしつけても親が自身の行動で示さない限り子供は親が思う通りの行動が出来ないのと同様で、社内においては上司、先輩が自分に対してどんな”真心”ある接し方をしてくれるかで現場スタッフのお客様への行動に”真心”がこもると言い切っています。

私の失敗体験もまさにその通りで、店長時代に私がいくらお客様への接客態度を行動で示しても誰も真似しないので口うるさく注意していたのですが、ある時スタッフから「店長はお客様と我々スタッフとどっちが大事なんですか?」と言われました。なにぃっ⁉生意気言うな。とその時は思いましたが、私の「スタッフが大切だからお客様を大切にする」という思いが私の言動から伝わっていなくて悲しい思いをさせていたことに気づかされたのでした。

これではお客様と接した時に”真心”で対応する気持ちが生まれません。やはり上司とスタッフとの関係も上記の親子関係と同様に貰った”真心”の分だけ人にもしてあげられるものだと思わされた出来事でした。

最近、この『真実の瞬間』という考え方が再評価されているそうです。人とのコミュニケーションの形が大きく変化しているなかでも、変わらない人の温かさが嬉しいですから。

じゃあね。

失敗続きのおじさん美容師のもしかしたらためになるかもしれない話

名古屋 栄の日置美容室で40年以上美容師を続けている田中隆史の元気⁉︎になるブログです!今、言っておきたいこと、気になってることをお伝えしていきますね。よろしくお願いします。

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