シネマレビュー『ノマドランド』
いつも読んで頂きありがとうございます。
今回は久々のシネマレビュー。
今回観てきたのはアカデミー作品賞、監督賞、主演女優賞受賞作の『ノマドランド』です。
今作に登場する風景に市街地は一切出てきません。むしろ荒涼たるアメリカの大自然の中を通る道がもうひとつの主役のような映画です。
そしてその中で語られる物語は創作とは思えないほどドキュメンタリーのような描かれ方でした。
産業の衰退によりそれまで栄えてきた街が突然廃墟となり、無人化してしまう。そしてその地を拠り所としてきた人々は散り散りに何処かへ行かざるをえない状況に。
主人公の女性はひとり、キャンピングカーに乗り移動しながら季節労働者として収入を得ながら生きていく。
其処ここで出会う人々との交流を通して決して安住とは言えない生活の中から死生観にも通ずる人間の本質を見出しながら生きていく。
アカデミー賞受賞に納得した近年稀にみる秀作。
とにかく主演のフランシス・マクドーマンドがよかった。お陰様で久しぶりにまた観たい映画に出会いました。
じゃあね。
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