ゴールからその方法を導くこと。パート3
いつも読んで頂きありがとうございます。
『ゴールからその方法を導くこと。』のお話の技術編です。
ヘアスタイルづくりにも、このゴールからその方法を導くことがとても大切なのです。
私のかつてのヘアスタイルづくりは、皆さん驚かれるかもしれませんが、生き方同様結構行き当たりばったりの仕事をしていました。
なので、最終ゴールもあまり明確でなく、カットしながら成り行き任せみたいな感じだったのです。当然、結果あまり似合ってない髪型になってしまったり、お客様の要望に沿ってなかったりして、振り返ってみると満足度の低い仕事だったように思います。
言い訳すると、我々が美容師(スタイリスト)として育つ頃は、英国のヴィダルサスーンのカット技法が全盛期で、いろんなヘアスタイルのカットの仕方が既製品のように決まっていて、そのヘアスタイルをつくれるよう練習に明け暮れるという育成の仕方でした。なので分かりやすく言えば100通りの髪型をカットできるようにするには、100通りの切り方を勉強するというものでした。
しかも当時は若い世代の人は皆、同じ髪型をする時代だったので(これは今でもあまり変わってないように思うけど)歌手の松田聖子さんの「聖子ちゃんカット」が出来ればほぼすべてのお客様OK!だったから余計そうなるよね。
ヘアスタイルづくりのポイントは最終ゴール(出来上がり)を明確にイメージすること。頭の中で細部にわたって映像化出来ることが重要です。
そのイメージを明確にするポイントとは、
正面から見た長さ(レングス)、一番サイドに出ているボリューム位置、そしてボリューム位置から上の形、ボリューム位置から下の形。
横顔から見た長さ(レングス)、一番後ろに出ているボリューム位置、そしてボリューム位置から上の形、ボリューム位置から下の形。
あとは質感、色が決まれば映像化できます。
これらが決まるとカット展開図が決まります。例えばサイド部分のカットラインは、正面から見たボリューム位置が頭頂部からレングスまでの距離の中間位置にあればそのカットラインはスクエアです。上にあればレイヤー、下にあればグラデーション。これは不変の法則なのです。
スタイルづくりの不変の法則を理解して、その法則で無限のスタイルをつくれるようになることです。
だから私が思い通りにカットできなかったのか、、、。なんて思いました。切り方というやり方先行だったからね。
技術も自己実現同様、ヘアスタイル(出来上がり)というゴールを明確にして、そこから方法を導き出すという発想を必ず実践していきましょう。これはすでに一年目からスタートしてますよ。出来上がりが分かってないとシャンプー選びから行き当たりばったりになっちゃうからね。
次回はいよいよ最終回です。お楽しみに!
じゃあね。
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