髪型は顔の額縁
いつも読んで頂きありがとうございます。
昔から言われる言葉に『髪型は顔の額縁』というのがあります。
美術館で絵画を見る機会があると「この額縁きれいだなぁ」などと思うことはあまりありません。
でも、肝心の絵より目立っていたり、絵の邪魔になっていたりすると「おやっ!?」と思うかもしれませんね。
もっと言えば額縁に合わせて絵を描く画家などほとんどいないことでしょう。
絵があって額縁士がその絵に合わせて、或いは絵を引き立てるために額縁をデザインしていくのだと言います。
私たち美容師もまさに日々行っている美容という仕事も、そんな一面もあるのです。
お客様のお顔やスタイル、そしてなんと言っても人間なのでその方が大切にしている美意識やイメージなどを総合的に考えてお顔の額縁である「髪型」をデザインしていくことが大切だと思っています。
更に併せて言うならば、その人の人となりを判断するのに「髪型と靴を見ろ」という言葉もあります。どんな髪型か、どんな靴を履いているかではなく、いかに手入れをしてあるかを見ろという事なんです。
戦前の全寮制の女学校(いまでいう中学と高校の課程を寄宿舎で生活しながら勉強する)では、朝起きたら点呼(寮の部屋の前で先生のチェックを受けること)の前にすべきこととして、髪の整えと靴の手入れを指導されていたようです。顔を洗う事や、歯磨きより先にですよ。
これは寝起きであろうとも、人前に出る以上醜い状態を見せないという配慮と自分の気持ちの糸を張るという意味があったようです。
人と話せば顔を合わせます。髪型が額縁であるとするならば、手入れの行き届いた絵画であるように。
挨拶でお辞儀をすれば靴に目が行きます。高価な靴かでなくキチンと磨いてある人は人からの信用を得られることでしょう。
美容師でもお店に来てからはじめて髪を整える人がいます。通勤途上でもいろんな人と出会っています。お客様でもない、いろんな人の目に手入れの行き届いた私を見せてあげてください。
自分を大事に扱ってあげて。じゃあね。
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