シネマレビュー 『はちどり』
いつも読んで頂きありがとうございます。
4か月ぶりに映画館で映画を観た。これほど長く劇場へ足を運ばなかったのも久しぶりのことです。
やっぱり映画は映画館ですね。
今回観た作品は韓国映画『はちどり』です。実に丁寧にそして繊細に作られた作品でした。
ひとりの女子中学生の夏から秋深まり季節までの成長を通して、今なお韓国社会に根付く男尊女卑、高学歴偏重などの社会問題を力強く告発するメッセージでした。
近年の韓国ではチョ・ナムジュ著『82年生まれ、キム・ジヨン』などのベストセラーに象徴される女性に生まれてきただけで受ける理不尽で不当な扱いに対して、女性たちが声を上げ始めているムーブメントがあります。
今作の中でも、兄から受ける暴力やどこにもぶつけられない自分への不信感を描きながらも「世界は不思議で美しい」というテーマの通り、いろんなことがあるけれど、生きることの美しさと前向きさを繊細に、押し付けがましくなく観ている者にそっと残してくれる秀逸さが光ってました。
女性監督ならではの優しい表現にとても感動した作品でした。音楽もすごく良いのです。
じゃあね。
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