美容師の『味』 ~美容技術講座~ パート4

いつも読んで頂きありがとうございます。
前回は特別バージョンで新年のご挨拶とさせて頂きましたが、また通常通りのブログを再開します。今年も宜しくお願いします。

美容師にとっての「味」すなわち技術の上手さは決して手先が器用だとか、センスが良いとかという先天的なものではありません。
よく我が師匠の日置雅夫先生が不器用ならば他人の何倍も努力して練習、研究する事で上手い美容師になることが出来ると口酸っぱく教えて下さいました。
確かに反復練習は身体に技術を染み込ませるにはとても重要な事です。
しかし、ただ無闇に練習しても上手くなるものでなく時間の無駄になる場合もあります。
なので以前のブログでもお伝えした「ゴールをイメージして結果がそこに近づいたかを振り返る」練習が必要となります。
更にその上でパート1でお話しした
・出来上がりのヘアスタイルがご来店時よりお客様の良さを一層引き立たせた。(第三者が見てもわかる『味』で紹介客が増える味である)
で上手さを実感して頂けるようにする事も大切なのです。
もう一人の我が師匠、日置好美先生はヘアデザインする時にそのお客様の周りにいるであろう人々の美意識に訴えかけるヘアスタイルを提供することが大事だと常々言っておられました。
従って当人のご希望や今までのイメージに沿ってデザインしていては周りにインパクトを与える事は出来ない、むしろ勇気を持って今までの違うイメージにしてあげる事、新しい自分と出会わせてあげる事が必要だ、と教えてもらった事を思い出します。
かと言って奇抜さだけでは周りの人々の美意識に訴えかける事は出来ません。むしろドン引きしてしまう場合もあります。
そこで重要になるのが以前、東野トップディレクターが講義してくれていた美意識マトリックスの位置が現在、何処にあって何処に向かおうとしているのか。
ほんの少しのコントラストを入れるだけで「おっ!」と思わせるデザイニングを研究し表現していくのが良いと思います。
日置好美先生はその日、本人が気に入らない顔をして帰られても、家へ帰ったら、翌日職場へ行ったら、お友達との会食の場で「素敵ねぇ」って言われたら、あの美容師さん上手なんだなと思わせる事が出来る、私はそれしか想像してない!と豪語されてました。
私もそんな事が気持ちよく言えるよう精進してまいります。
以上で4回に渡った技術講習を一旦終了します。
またその都度技術にまつわるブログも書いていきます。じゃあね。

失敗続きのおじさん美容師のもしかしたらためになるかもしれない話

名古屋 栄の日置美容室で40年以上美容師を続けている田中隆史の元気⁉︎になるブログです!今、言っておきたいこと、気になってることをお伝えしていきますね。よろしくお願いします。

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